ひかりのくにHPより表紙画像を引用しました。
1と7(いちとしち)
作 二宮由紀子
絵 高畠純
発行 2004年4月
出版 ひかりのくに
ページ数 32P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
数字の1(いち)と7(しち)が喧嘩をしました。1が7に向かって、そっくりな名前をして真似しんぼだと言います。7は1が真似しんぼだと言います。
1は自分が始めの数字だ!と主張。7は「しち」と「なな」と2つも名前を持っていると主張。
ケーキが1つより、7つ乗っているお皿の方が良い。おしりを叩かれるなら7つより1つの方が良い。1は頭の飾りが小さい、7は頭でっかち、とお互いの攻防が続きます。
7が泣き出しましたが、通りがかった9が、頭が大きいと大きな帽子が被れると慰めます。すると1も泣き出しましたが、通りがかった0が余計な飾りがないのは大人っぽくてかっこいいと慰めます。
他の数字もやってきて、みんな違うスタイルで、真似しんぼではないと言います。そして、1と7は、「きゅう」と「く」など、2つ名前をもつ数字は他にもあるけれど誰もいばっていないこと、スタイルが似ていてもみんな仲良しなことに気付きました。
2人は握手をして、仲直りしました。
おすすめポイント
1(いち)と7(しち)が喧嘩をするという斬新で面白い設定のお話です。数字に複数の読み方があることや形の違いについてユーモラスに描かれていて、数字に興味が出てきたお子さんにぴったりの内容です。
色使いや構図が工夫された動きのある楽しいイラストで、2人の喧嘩を心配そうに見守る2匹の犬の存在も愛らしく心惹かれるポイントです。
一見ネガティブな特徴も、見方を変えれば素敵な個性になるというメッセージが込められており、数の概念の学習だけでなく、物語としても楽しく学びの多い絵本です。
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