【絵本紹介】ぱなしくん

4歳児おすすめ

PHP研究所HPより表紙画像を引用しました。

ぱなしくん

作•絵 柴田ケイコ

発行 2022年2月

出版 PHP研究所

ページ数 32P

おすすめの年代 4歳〜小学校低学年

あらすじ

「ぱなしくん」は片付けが苦手な男の子です。

何でもそのままにしてしまうので、ぱなしくんと呼ばれています。愛犬「モジャ」もお手入れしていないのでモジャモジャです。

お母さんは、散らかしていると「ごっちゃおばけ」が来ると言います。ごっちゃおばけは散らかしているものが大好きで全部食べてしまうのだそうです。でもぱなしくんはそんなのいない、と片付けません。

その日の夜、不思議な音と共にベタベタ妖怪がやってきました。ベタベタしたものが大好きだと言い、ベタベタになったぱなしくんの机を食べてドロンと消えてしまいます。

しばらくするとくさいにおいのむわむわ妖怪がやってきました。くさいものが大好物だと言い、ぱなしくんのお気に入りの服を食べてドロンと消えてしまいます。

今度はほこり妖怪がやってきて、ぱなしくんの周りを取り囲み、ほこりを撒き散らしてドロンと消えてしまいました。

夜が深まった頃、ごっちゃおばけがやってきました。ごっちゃおばけは大きな口で部屋中の散らかったものを一気に吸い込もうとしました。ぱなしくんがごっちゃおばけを止めようと立ちはだかりますが、あっという間にモジャを吸い込んで食べてしまいました。今度はぱなしくんを食べようとするごっちゃおばけ。ぱなしくんは大急ぎで部屋を片付けることにしました。

綺麗な部屋が大嫌いなごっちゃおばけは、部屋が綺麗になった途端に青ざめて消えてしまいました。そして、煙の中からモジャが帰ってきました。

それからぱなしくんは髪の毛も切って「かっこいいぱなしくん」に変身しました。モジャもカットしてさっぱり。片付けもちゃんとしています。

おすすめポイント

不気味な妖怪の登場にドキドキハラハラ、最後はほっと一安心、スッキリするお話です。大人が見るとユニークで面白い妖怪たちですが、小さなお子さんにとっては迫力があって少し怖く感じるかもしれません。

ぱなしくんの派手な散らかしぶりはなかなか真似できないレベルですが、12項目あるぱなしくんの「〜しっぱなし」のいずれかは当てはまる、という人は多いはず。もしかすると、大人も心当たりがあるかもしれません。

最後に改心したぱなしくんは髪もカットし別人のようです。モジャもピカピカになりとても素敵に変身します。大人も子どもも、ぱなしはやめて、きちんと片付けよう、と意識をするきっかけを作ってくれます。ストーリーもイラストもお説教じみておらずユーモアたっぷりなので、楽しみながら考えさせてくれる絵本です。

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