白泉社HPより表紙画像を引用しました。
ぽめちゃんとだっくすちゃん
作•絵 柴田ケイコ
発行 2020年3月
出版 白泉社
ページ数 24P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
ぽめちゃんはふかふかのわんちゃん、だっくすちゃんはサラサラのわんちゃんです。
だっくすちゃんはぽめちゃんが大好きです。ある日だっくすちゃんは、だっくすちゃんがぽめちゃんになって、ぽめちゃんがだっくすちゃんになってみないかと提案します。
まず、お互いの素敵なところを見つけあいっこします。ぽめちゃんは白くてふわふわで耳がピンと立っているところが魅力的、だっくすちゃんはさらさらの茶色の毛、たれ耳にしっぽがピンと立って胴長のスタイルが可愛い、とお互いに褒めます。
そして、素敵なところをお互いに真似っこしてみることにしました。だっくすちゃんは、マフラーを巻いて頭をまんまるにして、靴下を履いて足を真っ白に、綿毛をつけてふわふわボディに、仕上げに顔に小麦粉をはたきます。ぽめちゃんは、毛並みを伸ばしてさらさらヘアに、手袋を耳につけてたれ耳に、しっぽにはたきをつけてピンと立たせ、どろんこでゴロゴロして体を茶色くします。
そこへひよこたちがやってきて、「きみはだあれ?」と聞きます。ぽめちゃんが、自分はぽめちゃんだと言いますが、だっくすちゃんの真似っこをして不思議な出立ちになっているので、ひよこたちは偽物だ!と怒って追いかけてきます。ぽめちゃんとだっくすちゃんはひよこたちから逃げようとして池に落ちてしまいます。
池の水で濡れて、二人は元の姿に戻りました。やっぱりそのままが良い、と気付いた二人。水に濡れてひなたぼっこをしていたら、ぽめちゃんは前よりフカフカになって、だっくすちゃんはやっぱりぽめちゃんが大好きだと思うのでした。
おすすめポイント
一見個性的なキャラクターですが、見れば見るほど可愛く感じて愛着が湧く、魅力的なワンちゃんたち。二人の変身をお手伝いするカエルや、二人を追いかけるひよこたちなど、脇役のキャラクターも表情豊かで愛らしく描かれています。
お互いの素敵なところを見つけっこして、それを真似てみるという、平和なお話。…と思いきや、完成した姿はギャグ要素満載。ひよこに「へんてこないきもの」とまで言われ散々です。
みんなそれぞれ素敵なところがあるので、そのままの自分が一番だという優しいメッセージがユーモアたっぷりに描かれています。笑えるけれど、なんだかほっこり温かい気持ちにしてくれる絵本です。見返しには二人が仲良く戯れる可愛いイラストがたくさん描かれているという嬉しいおまけ付きです。
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