【絵本紹介】バムとケロのにちようび

2歳児おすすめ

文溪堂様に依頼し、表紙画像をご提供いただきました。

バムとケロのにちようび

作•絵 島田ゆか

発行 1994年9月

出版 文溪堂

ページ数 32P

おすすめの年代 2歳〜小学校低学年

あらすじ

雨の日曜日。外で遊べないのでバムは本を読むことにしました。その前にケロちゃんが汚した部屋を片付けます。ようやく掃除が完了したところへ、どろんこのケロちゃんが帰ってきました。ケロちゃんをお風呂でごしごし綺麗に洗って、部屋も掃除し直します。

今度は二人でおやつを作ります。生地を捏ねて、型を抜いて、大量のドーナツを揚げました。

次に読む本を選びます。屋根裏部屋に昇って、おじいちゃんが大切にしていた飛行機の本を探しました。本は見つかったものの、表紙にはホコリと蛾がびっしり。よく見ると、屋根裏部屋にはネズミや虫がうじゃうじゃいることに気付き、驚いて本を置いて屋根裏から逃げてきてしまいました。そこで、バムとケロが考えた作戦は…。

おすすめポイント

バムとケロシリーズの第1作。大人気のシリーズはこのお話から始まります。

しっかり者の保護者的存在のバムと、天真爛漫で散らかし放題のケロちゃん。自由なケロちゃんにバムは手を焼きながらも、二人の暮らしはとても楽しそうです。お風呂も掃除も料理も、二人にかかれば仕事ではなく、ワクワクするイベントに見えてしまうから不思議です。

ポップでカラフルな部屋のインテリアも見どころです。屋根裏部屋という隠れ家のような空間があるところも、ワクワク感を高めるエッセンスになっています。ネズミや虫の登場にはちょっとびっくりしますが、本を屋根裏部屋から取ってくるための原始的な作戦が面白く、また、息がぴったり合った二人の行動から仲の良さが伝わりほっこりします。

数々の壁を乗り越えようやく始まった読書タイムですが…本の序盤でぐっすり。おまけにドーナツはかごを抜け出したハムスターに食べられています。こんなふうに笑えるオチがしっかりあるところが、本シリーズの魅力の一つ。目標は達成できていないけれど、二人の寝顔が幸せそうで、これはこれで幸せな日曜日かもしれません。穏やかで愛くるしい二人の休日に、たくさんの癒しをもらえる一冊です。

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