【絵本紹介】おふろだいすき

3歳児おすすめ

福音館書店HPより表紙画像を引用しました。

おふろだいすき

作 松岡享子

絵 林明子

発行 1982年4月

出版 福音館書店

ページ数 40P

おすすめの年代 3歳〜小学校低学年

あらすじ

僕はお風呂が大好き。お風呂に入る時はいつもあひるのプッカを連れていきます。始めにプッカがお湯に入り、その後僕も体を洗ってお湯に入ります。

しばらくして、僕はお湯から上がって体を洗います。プッカがお湯に潜ったと思ったら、慌てて浮いてきてお風呂の底に大きな亀がいると言います。すると、大きな亀が浮いてきました。

亀とおしゃべりをして後ろを振り向くと、ペンギンが2匹立っていました。2匹のペンギンは双子の兄弟なのだそうです。僕の手から石鹸が滑り落ちたその時、2匹のペンギンは競争を始め、猛烈なスピードで石鹸の後を追って滑り出しました。1匹がくちばしで石鹸をくわえようとしたその時、そこに立っていた大きなオットセイが石鹸を飲み込んでしまいました。

しばらくすると、オットセイの口からシャボン玉が出てきました。オットセイは大きなシャボン玉を鼻の頭に乗せてくるくる回し、大きく膨らませました。そして、大きな音でシャボン玉が割れた瞬間、脅かさないでくれ、とお湯の中から太ったかばが顔を出しました。かばはお湯から上がり、シャボン玉のかけらで体を洗ってほしい、と僕に頼みました。

僕はシャボン玉をタオルにつけて、かばの体を洗いました。綺麗に洗ってお湯をかけようとした時、お風呂の中からくじらが出てきて、みんなにシャワーをかけました。

僕はみんなにお湯に入るように言い、みんなでお湯に浸かって50数えました。50の声を聞いてやってきたお母さんがお風呂場の戸をちょっと開けた時、くじらもかばも他の動物たちも、みんなお湯に潜って隠れてしまい、それきり出てきませんでした。隠れなかったのはプッカだけ。プッカを連れてお湯から上がり、お母さんにタオルで拭いてもらいます。いい匂い、いい気持ち。

僕はお風呂が大好きです。

おすすめポイント

お風呂に次々に動物たちが現れる賑やかでワクワクするお話です。それぞれの動物の喋り方や性格に個性があり、生き生きとした楽しい会話が繰り広げられます。シャボン玉の泡で身体を洗って、くじらのシャワーで流す、なんて楽しいお風呂でしょう。お湯に浸かる時も、みんなで順番に数を数えるととっても賑やか。お母さんは知らない、子どもだけが知っている秘密の出来事、というのもワクワク感を盛り上げるエッセンスになっています。そして思い切りお風呂を楽しんだ後、お母さんにタオルで拭いてもらう、子どもたちにとってホッと安心できるラストも素敵です。

林明子さんが描く表情豊かで躍動感がある動物たちのイラストも魅力的です。大きく膨らんだシャボン玉や、もくもくと湯気に包まれたお風呂の様子が絶妙な色遣いで描かれていて、まるで自分も温かいお風呂の中にいるような臨場感があります。

毎日入るお風呂が舞台なので、子どもたちにとって身近で想像を広げやすい物語です。少し長めですが、楽しい動物たちの登場に心惹かれるお子さんも多いはず。長年たくさんの人に読まれている人気の絵本です。

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