【絵本紹介】とんとんとめてくださいな

3歳児おすすめ

福音館書店HPより表紙画像を引用しました。

とんとんとめてくださいな

作 こいでたん

絵 こいでやすこ

発行 1981年9月

出版 福音館書店

ページ数 32P

おすすめの年代 3歳〜小学校低学年

あらすじ

3匹のねずみがハイキングに出かけた帰りに道に迷ってしまいました。日が暮れて霧も出てきたので、偶然見つけた家のドアを「とんとん、とめてくださいな」と叩きました。

返事がないのでドアを開けてみると家の中には誰もいません。3匹はとても疲れていたので、ベッドに潜り込みました。

そしてまた誰かがやってきました。「とんとん、とめてくださいな」ドアから顔を覗かせたのは2匹のうさぎでした。霧が深くなって道に迷ってしまって、一晩泊めてほしいそうです。3匹のねずみは自分たちも道に迷って泊めてもらっていることを話し、うさぎを招き入れました。

みんなでベッドに入っていると、また誰かがやってきました。「とんとん、とめてくださいな」飛び込んできたのは3匹のたぬきでした。道に迷ってしまい、おまけにすぐそこで怪しい影を見たのだそうです。ねずみたちはたぬきを招き入れ、みんなで一緒にベッドに入りました。

しばらくして大きな足音がしたかと思うと「とんとん、とめてくださいな」とも言わずに、ドアが開けられました。黒い大きなものが入ってきて、ベッドに近寄ると鼻を鳴らして匂いを嗅ぎました。みんなが震えて泣いていると、大きなものが布団をめくりました。それは、この家のくまおじさんでした。くまおじさんは、よく道に迷った人を泊めていて、今日は霧が深いので道に迷った人はいないか探しに出ていたのだそうです。くまおじさんはみんなに熱いシチューを配ってくれました。

そして、みんなで朝までベッドでぐっすり眠りました。

あらすじ

繰り返される「とんとん、とめてくださいな」が楽しく、次は誰が来るのか、ドキドキワクワクします。最後に黒い大きなものが入ってくる時はちょっと怖くてハラハラしますが、最後はホッとするほっこり優しいお話です。

動物たちの表情や動きが丁寧に描かれていて、ドアが叩かれてドキドキする様子やベッドで固まってみんなで泣いたり震えたりする様子がとにかく可愛い!そして、一匹マイペースなねずみがいるところも笑えます。家の中の様子も非常に細かく描かれていて、よくよく見るとくまさんの家だというヒントが隠れています。

緊張感がありながらも怖すぎず、最後にホッとするストーリーと、繊細で可愛らしい丁寧なイラスト、絵本の王道とも言える子どもたちの好きがたくさん詰まった一冊です。

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