【絵本紹介】ぎょうれつのできるアイスクリームかきごおりやさん

4歳児おすすめ

教育画劇HPより表紙画像を引用しました。

ぎょうれつのできるアイスクリームかきごおりやさん

作・絵 ふくざわゆみこ

発行 2023年6月

出版 教育画劇

ページ数 32P

おすすめの年代 4歳〜小学校低学年

あらすじ

ぐうぐう山のテンさんに絵手紙が2枚届きました。1枚は北極のシロクマさんから「シロクマアイスを作ったよ」のお手紙、もう1枚は南極のペンギンさんから「ペンギンかき氷を作りました」のお手紙です。この二人はきっと気が合うなぁ…と思いながらそれぞれに返事をするテンさん。シロクマさんには、ペンギンさんのかき氷も美味しそうだった、ペンギンさんには、シロクマさんのアイスクリームも美味しそうだった、と返します。ところが数日後に届いたお返事は、シロクマさんもペンギンさんもお互いへのライバル心がむき出し。そして二人ともぐうぐう山に遊びに来るとのこと。

テンさんが二人のために家を飾り付けていると、ぐうぐう山のみんなが集まってきました。そして、遠くから来る二人のために、みんなはぐうぐう山の美味しいものをいっぱい集めました。そこへシロクマさんとペンギンさんがやってきます。二人は、自分の作るものの方が美味しいはずだ、どちらが美味しいかテンさんに決めてほしい、とバチバチです。

みんなの協力でテンさんの家の前に氷使い放題のキッチンを作り、ぐうぐう山の食材を使って二人はそれぞれ美味しそうなアイスクリームやかき氷を次々に作ります。そしてテンさんに、どっちが美味しいか決めて!と迫ると、テンさんはドアに怒った顔の自分の絵を貼って、家の中に入ってしまいました。シロクマさんとペンギンさんは慌てます。

その傍で、何もわかっていないひよこたちがかき氷にアイスを乗せて食べ始めました。すると、みんなはそれを真似してかき氷にアイスを乗せて食べ始めました。一緒に食べると美味しいことに気がつき、色々なアイスとかき氷で試し始めました。

みんなの声を聞いてテンさんが窓から外を覗くと、いつの間にかテンさんの家の前に行列ができていました。シロクマさんとペンギンさんが協力して息ぴったりでみんなにアイスクリームかき氷を振る舞っています。

テンさんは笑顔で家から出てきました。二人はテンさんに困らせてしまったことを謝り、ニコニコ笑顔のテンさんの顔を形どったアイスクリームかき氷を差し出しました。

おすすめポイント

「ぎょうれつのできるおいしいえほん」シリーズ第8作です。

丁寧で繊細で愛らしい、ふくざわゆみこさんワールド。今回はアイスクリームとかき氷がテーマです。アイディアたっぷりの色鮮やかで美味しそうなひんやりスイーツは見ているだけでワクワクします。

かわいいだけでなく個性があるキャラクターも魅力的です。優しいテンさんと負けず嫌いなシロクマさん、ペンギンさん。テンさんは、ドアに怒った顔のイラストを貼り付けて家に籠るという、斬新な方法で自分の気持ちを表明します。物語の中では一番緊迫した場面ではありますが、そんな怒り方も愛らしく、周りのみんなが慌てて耳やしっぽをパタパタさせている様子もかわいらしい、何とも平和な世界です。

たくさんのおいしそうなアイスクリームやかき氷が描かれた見返しも見どころのひとつ。「いちごジャムのアイスかきごおり」のレシピという嬉しいおまけ付きです。

自分の好きな組み合わせでアイスクリームかき氷を作れたら…と楽しくおいしい想像が広がり、読んだ後も幸せな余韻が残る絵本です。

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