学研出版サイトより表紙の画像お借りしました。
ええところ
作 くすのきしげのり
絵 ふるしょうようこ
発行 2012年1月
出版 Gakken
ページ数 32P
おすすめの年代 5歳〜小学校高学年
あらすじ
主人公のあいちゃんは、自分は「ええところ」がひとつもないなぁ…と思っています。
友達のともちゃんにそんな話をすると、「あいちゃんは手が温かいところがええところや!」と言ってくれます。クラスのみんながそれを聞いてあいちゃんに握手を求めにきたので、あいちゃんはひとりひとりぎゅっと握って温めてあげました。
すると、みんなを温めたせいであいちゃんの手は冷たくなってしまいます。
「わたしのええところがなくなってしもた…」
涙を流すあいちゃんに、ともちゃんは、自分の手が冷たくなるのにみんなの手を一生懸命温めてくれる優しさが、あいちゃんのいちばん「ええところ」だと教えてくれます。
あいちゃんは、自分の「ええところ」を一生懸命探してくれたともちゃんに感謝し、自分も友達の「ええところ」をたくさん見つけて伝えようとと心に決めたのでした。
おすすめポイント
ふるしょうようこさんのおしゃれでかわいい絵柄が目を引く絵本です。洋服の柄や背景の模様が細かく描き込まれていて、どのページも開いて飾っておきたくなるような素敵なイラストが描かれています。
このお話は、主人公のあいちゃんの視点から関西弁で描かれています。話の内容がわかりやすいので低年齢から楽しめますが、特に小学生にお薦めしたい内容です。「自分の長所ってなんだろう?」と考えるきっかけを与えてくれるとともに、あいちゃんとともちゃんの温かいやりとりが、相手の素敵なところを見つけそれを伝えることが、どれほど相手の心を潤わせるか学ばせてくれます。
くすのきしげのりさん×ふるしょうようこさんの本は他に「へなちょこ」と「ひとりでぼっち」があります。「へなちょこ」ほ「ええところ」で友達として登場するともちゃんが主人公になっているお話で、「ひとりでぼっち」にはあいちゃんとともちゃんが主人公の友達として登場します。どれも心温まるお話でお薦めです。
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