PIE International HPより表紙画像をお借りしました。
つきのこうえん
作 竹下文子
絵 島野雫
発行 2023年5月
出版 PIE International
ページ数 40P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
主人公のるなちゃんは、寝る前にお母さんに本を読んでもらうのが大好き。今日はお母さんがなかなか来てくれず、ベッドの上で待っています。
すると、猫のミモが窓をかりかり。窓の外を見ると、ナールという男の子がいて「つきのこうえん」に行こうと誘います。るなちゃんとミモはナールと一緒に空を飛んでつきのこうえんへ行きました。
子どもたちがパジャマ姿で遊ぶ不思議な公園に着くと、るなちゃんとナールとミモは、おつきさまのボールで遊んだり、パレードを見たり、きんいろのさくらんぼを食べたりして遊びます。
遠くから「るなちゃーん」とお母さんの声がしたので、家に帰ることにしました。ミモと一緒に長い滑り台を滑って家に帰ります。ふわん、ふわんとゆっくり落ちていって…
目を開けると、次の日の朝でした。るなちゃんは、ゆうべつきのこうえんへ行ったことを話しながら、お母さんと朝食を食べるのでした。
おすすめポイント
全てのページがまるで絵画の作品のようで、息をのむほどの美しいイラストに魅了されます。
冒険心や好奇心に掻き立てられる一方で安心感も求めている、成長途上の子どもたちの気持ちに寄り添うようなワクワクするお話です。
つきのこうえんのキラキラした高揚感に満ちた世界観と、るなちゃんが暮らす温かく幸福感に満ちた世界観が対照的ですが、そのどちらも魅力的で美しく、読み手の心を捉えます。
つきのこうえんへ行ったことを話するなちゃんと、それを聞くお母さんの表情に愛が溢れていて、読んだ後に幸せな余韻が残ります。
何度もページをめくってその世界観に浸りたくなるような、不思議な魅力を持つ絵本です。
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