金の星社HPより表紙画像をお借りしました。
パンダのパンやさん
作 岡本よしろう
発行 2019年4月
出版 金の星社
ページ数 32P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
パンダのパン屋さんは早起きをして食パンとロールパンとコッペパンを作ります。
お店が開くと焼きたてのパンを待っていたお客さんで大賑わいです。
早めのお昼ご飯を済ませたら、今度はパンの配達へ行きます。今日はパパと一緒に子パンダも付いて行きます。
まずはうさぎの和菓子屋さんへ。パン屋さんのトーストに和菓子屋さんのあんこを乗せるととても美味しいのだそうです。
次は犬のお蕎麦屋さんへ。蕎麦屋の娘さんはロールパンが大好物です。
ライオンの喫茶店に食パンを届けた後、神社に寄ってお参りをします。
今度はトラの中華屋さん。おじさんは毎朝コッペパンにコーヒーなのだそうです。
ねこのあんみつ屋さんへ食パンを届けます。食パンとあんみつであんみつパンってどうかしら?と美味しそうな提案がありました。
きつねのお好み焼き屋さんにはコッペパンを届けます。おやつの時間なので、ちょっとだけお好み焼きを食べることにしたら…食べ過ぎてしまいます。お池のボートを漕いで腹ごなしをします。
最後はぶたのコロッケ屋さん。ロールパンとパン粉を届けます。パンダのパン屋さんのパン粉で作ったコロッケは今日も大人気です。
配達が終わり、日が暮れてお店を閉めたら、お風呂に入って晩御飯を食べて眠ります。
翌日、パン屋はお休みなので、町のみんなとピクニックに行きます。みんなパン屋さんのパンを使ってお弁当を作ってきました。和菓子屋さんはあんトースト、蕎麦屋さんは海老天ロール、喫茶店のライオンはサンドイッチ、中華屋さんは五目蕎麦パン、あんみつ屋さんはあんみつパン、お好み焼き屋さんはお好みサンド、コロッケ屋さんはコロッケパンです。
みんなでおいしーい!と言って食べました。
おすすめポイント
令和に出版されていますが、昭和の香りが漂うノスタルジックな雰囲気を味わえる絵本です。
パンの配達の為にバイクで大通りを走る場面では、デパートの上にアドバルーンが浮かぶ昭和の都会の風景が描かれています。配達に向かう先のお店も昔懐かしい雰囲気で、レトロな喫茶店や昔ながらの中華屋さんが登場します。また、今の世の中では希薄になりつつある地域の人たちの交流も描かれています。
パンダとパンにかけて、神社でお参りをするときに「パンパン」と手を叩く効果音が書かれていたり、お好み焼きを食べた後「お腹がぱんぱんだ!」と言ってみたり、あちこちに小ネタが散りばめられているので、それを探しながら読む楽しさもあります。
動物の町のパン屋さんのお話として楽しむこともできますが、昭和の暮らしについて子どもたちとお話をするきっかけ作りにもなる絵本です。おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に読んで楽しむのもお薦めです。
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