教育画劇HPより表紙画像をお借りしました。
ぎょうれつのできるチョコレートやさん
作 ふくざわゆみこ
発行 2018年3月
出版 教育画劇
ページ数 32P
おすすめの年代 4歳〜小学校低学年
あらすじ
引っ込み思案で慎重な心優しいキタリスくんと、いたずらっ子で好奇心旺盛なシマリスくんは、いつも一緒の仲良しです。
ある日、2人は森でくるみを拾っているお兄さんのお手伝いをします。お兄さんは町でチョコレートのお店を開いていて、チョコレートにくるみを入れるために拾っていたのだそうです。くるみのお礼に、お兄さんは自分が作ったチョコレートを2人にくれました。
チョコレートは綺麗で宝石のようです。2人はひとかじりして、そのおいしさに驚きます。残りは大事に食べようと箱を抱えて歩いていると、泣いているヒヨコたちがいたので、チョコレートをあげることにしました。ヒヨコたちはたちまち笑顔になりました。
その後も、元気のない子や泣いている子にチョコレートをあげていたら残り一つになってしまいました。でもまだチョコレートを食べて元気になってほしい子がたくさんいます。そこで、2人は町に行って、お兄さんにチョコレートの作り方を教えてもらうことにしました。
2人はチョコレートの作り方を習いに毎日町へ通いました。性格の違う2人は、それぞれの個性を発揮しながら、力を合わせて美味しいチョコレートを作れるようになりました。
そして、2人は森に小さなチョコレート屋さんを開店しました。お店にできた行列の先には優しい笑顔がいっぱいです。「チョコレートってすてきだね」2人はにっこりしました。
おすすめポイント
毛並みまで細かく描かれた可愛い動物たち、たくさんの種類の美味しそうなチョコレート、美しい森や町の景色、どのページを開いても、丁寧で繊細なイラストが広がり、非常に見応えがある絵本です。
仲良しの2人は一見真逆の性格ですが、どちらも心優しく思いやりに溢れています。小さな2人が個性を活かしながら力を合わせて一生懸命チョコレートを作る姿は健気で、頑張れ!と応援したくなります。無事開店した「りすの手作りチョコレート」のお店にたくさんの動物たちがやってくる様子は幸せに溢れていて、読後に温かい余韻が残ります。
見返しには「ザクザクかんたんロッシェ」というチョコレートのレシピが載っています。比較的作りやすいレシピなので、お子さんと一緒に作るのも楽しそうです。
甘いものが好きな子、動物が好きな子、お料理に興味がある子など、たくさんのお子さんにお薦めできるほんわかとした心温まる絵本です。
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