ポプラ社HPより表紙画像をお借りしました。
パンダのおさじとふりかけパンダ
作 柴田ケイコ
発行 2024年4月
出版 ポプラ社
ページ数 32P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
ぱこちゃんは好き嫌いの多い女の子です。
ある日、不思議なパンダのおじさんに「そこのおじょうさん、たべずぎらいがあるんじゃろ?」と話しかけられます。そして、ふりかけパンダというパンダの入れ物に入ったふりかけを渡されました。パンダが大好きなぱこちゃんは喜んで受け取りました。
家に帰ってから、ごはんにふりかけパンダをかけてみると、ごはんの中からパンダのおさじが登場します。おさじもふりかけもぱこちゃんにしか見えていないのだそうです。
今日のおかずも苦手なものばかりのぱこちゃんに、おさじはふりかけパンダをかけるよう促します。そして呪文を唱えて目を閉じ、開けてみると…ごはんが可愛いパンダ料理に変身しました。ぱこちゃんは初めてごはんを残さず食べることができました。
おさじは、パンダふりかけは食べ物以外にはふりかけないこと、ふりかけパンダの蓋は必ず閉めることを約束するよう伝えます。
ところが、ある夜、ぱこちゃんはふりかけパンダを倒してしまい、スリッパにかかってしまいます。するとスリッパがパンダスリッパになりました。楽しくなったぱこちゃんはおさじとの約束も忘れて色々なものにパンダふりかけをふりかけました。すると、みんなパンダに変身!「ぱこちゃん、あそんで!」とみんなが追いかけてきたので、慌てて逃げたぱこちゃんは、転んでふりかけまみれになってしまいます。すると、ぱこちゃんまでパンダになってしまいました。
おさじがそれに気付き、ぱこちゃん含むパンダになったものたちにクマザサをくわえさせて呪文を唱えます。すると全て元通り。ところがおさじの姿はありません。おさじはぱこちゃんに手紙を残して家族のところへ帰ってしまいました。
それっきり食卓に並んだ料理がパンダ料理になることはありませんでした。でも、ぱこちゃんは食べる楽しさを知ることができたので、それからはなんでも食べられるようになり、食事が楽しい時間になったのでした。
おすすめポイント
パンダのおさじシリーズ第二作です。
今回活躍するのはパンダふりかけ。ふりかけをかけて、呪文を唱えて目を閉じ、開けてみると、苦手なごはんが可愛いパンダ料理に変身するという、夢のようなアイテムです。今回も思わず真似したくなるようなダンス付きの楽しい呪文が登場します。
今回は約束を忘れて周りのものがパンダだらけになってしまうお決まりの展開に加え、ぱこちゃん自身がパンダになってしまうという事態に。大変なのだけれど、ふりかけまみれになって泣くパンダ姿のぱこちゃんがなんだか可愛くてくすりと笑ってしまいます。
おさじはいなくなってしまいますが、食事を美味しそうに食べる最終ページのぱこちゃんの姿に、ほっと幸せな気持ちになります。物語が終わっても耳に残る不思議な呪文。ダンスと呪文をマスターしておさじやぱこちゃんと一緒に唱えるのも楽しそうです。
シリーズ第1作「パンダのおさじとフライパンダ」の紹介はこちら。
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