福音館書店HPより表紙画像をお借りしました。
ぐりとぐらのおおそうじ
作 中川李枝子
絵 山脇百合子
発行 2002年2月
出版 福音館書店
ページ数 32P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
朝、ぐりとぐらが窓を開けると…「はるのにおい!」お日さまが部屋いっぱいに溢れて明るくなりました。
朝ごはんのとき「うちのなかがほこりだらけ」とぐりとぐらはびっくりします。大雪で窓が塞がっていたので、冬の間閉め切って、いたのです。2匹は今日の仕事は大掃除と決めます。
ぐりとぐらはマフラーで鼻と口を隠し、ゴーグルをかけて帽子をかぶります。しかし、掃除道具を取りに行くと、ほうきもはたきも雑巾もボロボロで使い物になりません。
そこで、ぐらはぼろきれを出してきます。ぐりは「ぼくがぞうきんになろう」と古い靴下を3枚重ね、穴あきセーターを着て、破れズボンを履き、手袋をはめ、カーテンを巻きつけて…お腹で滑り、お尻で滑り、背中で滑って行ったり来たり。
ぐらも、シャツやタオルを束にして、手に持ってパタパタ、脚にくくりつけて歩き、はたきとほうきになりました。
2匹は歌いながら掃除をします。そこへうさぎのギックがやってきましたが、2匹の格好を見てお化けだと勘違い。原っぱにいたうさぎの友達を連れてみんなでもう一度覗きにきます。
大掃除は終わって、家はきれいになり、ぐりとぐらも元の格好に戻っていました。ぐりとぐらは「きれいになったとこみていって」とうさぎたちを家に招き入れます。ちょうどおやつの時間だったので、みんなでにんじんクッキーを食べました。
おすすめポイント
大人気のぐりとぐらシリーズの6作目です。
お決まりのテンポの良い歌で大掃除が始まります。全身にぼろきれを纏い、もこもこになって動き回る姿が愛らしく、イラストを眺めているだけで頬が緩みます。ちょっと億劫な仕事も、楽しいイベントに変えてしまうぐりとぐら。2匹の前向きなパワーにたくさんの元気をもらえます。
綺麗になった家に友だちがやってきて、みんなでおやつを食べるという恒例のラストも、幸せいっぱいで微笑ましく、温かい気持ちにさせてくれます。
大掃除というテーマなので年末のお話と思われがちですが、実は冬越しした後の春のお話です。お話に合わせて暖かくなる頃に読むのも季節を感じられて素敵ですし、年末に子どもたちと一緒に読んで大掃除のモチベーションを上げるという楽しみ方もお勧めです。
可愛いイラストとテンポの良い文章が子どもも大人も魅了する、繰り返し読みたくなる絵本です。
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