ほるぷ出版HPより表紙画像を引用しました。
ねこはるすばん
作・絵 町田尚子
発行 2020年9月
出版 ほるぷ出版
ページ数 32P
おすすめの年代 3歳〜小学校低学年
あらすじ
人間が出かけていきました。猫は留守番と思いきや、タンスの中へ入っていきます。タンスは別の世界に繋がっていて、木の穴から猫が出てきます。ここは猫が二足歩行する猫ばかりの世界です。
猫はカフェへ入りコーヒーを飲みます。猫舌なのでフーフー冷まして。
身だしなみを整えに、床屋さんへ入ります。ご主人も猫。頭をペロペロ舐めて毛繕い。プロの技です。
次は本屋へ。本の角に顔をスリスリ。この角がたまらない。
今度は映画館。期待にしっぽを膨らませ…目をギラギラさせて映画を見ます。
お次は釣り堀へ。マグロを狙いますが…あっさり諦めて回転寿司へ。サビ抜きで中トロを食べます。
腹ごなしにバッティングセンターへ。軸足に体重を乗せてナイスバッティングです。そして汗を流しに銭湯へ。
ブランコに乗りながら牛乳を飲んで、そろそろ帰ることにします。最初に出てきた木の穴に入っていくと…元のタンスに繋がっています。
猫の留守番は忙しいのです。そして、何もなかったかのように可愛い顔をして玄関で家族を待ちます。
おすすめポイント
人間が出かけている間、猫はおとなしく留守番していると思いきや…実はタンスが猫の世界へ繋がっているという不思議なお話です。
主人公はキュートな猫というよりは、企んだ表情とどっしりした出立ち、一連の行動がなんだかおじさんのようです。美しいイラストの中に佇むおじさん感溢れる猫、短く纏められたテンポの良い文章が面白さを引き立てます。
最後に玄関で人間を待つ猫の姿は、先ほどまでの表情と打って変わってキラキラお目目の愛らしい飼い猫。さっきまでのおじさん感はどこへ…?
表情はさておき、伸びをする姿や丸いお尻は可愛らしさたっぷり。クスッと笑える場面が散りばめられた、猫好きには一度は読んでもらいたい絵本です。
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