【絵本紹介】ゆりちゃんのおひなさま

3歳児おすすめ

PHP研究所HPより表紙画像を引用しました。

ゆりちゃんのおひなさま

作・絵 花山かずみ

発行 2016年2月

出版 PHP研究所

ページ数 26P

おすすめの年代 3歳〜小学校低学年

あらすじ

雛祭りの日の朝、ゆりちゃんは猫のタマとあひるのぬいぐるみのガーコ、くまのぬいぐるみのトコちゃんにお雛飾りを見せてあげました。そしてお雛様たちに3人の名前を紹介します。すると、三人官女が喋り出します。三人官女はそれぞれに名前がないから、名前があって羨ましいと言うのです。ゆりちゃんは、黄色い着物の子にきいちゃん、赤い着物の子にあっちゃん、緑の着物の子にみどちゃんはどうか、と提案します。三人官女は大喜びです。

すると、お雛様も自分だけの良い名前がほしい、と言ったので、ゆりちゃんは桃色が似合うからももちゃんはどうか、と提案します。ももちゃんという名前が気に入ったお雛様は、お内裏様にもつけてほしいと言いましたが、お内裏様は恥ずかしがり屋でこのままで良いと答えました。

ゆりちゃんは名前を考えたお礼にお雛様のお屋敷に招待されました。ももちゃんが扇で仰ぐと、ゆりちゃんとタマは小さくなりました。ゆりちゃんは牛車に乗ってももちゃんのお屋敷へ行き、広間で歌や踊りを見せてもらいました。みんなで遊んでいるうちに、名前が羨ましくなった五人囃子とお内裏様も名前を付けてほしいとゆりちゃんに頼みました。名前を考えていると、突然目覚まし時計の音が響きました。

気がつくと、ゆりちゃんはお雛飾りの前にいました。ももちゃんたちは何事もなかったかのようにすまして座っています。ゆりちゃんは、お内裏様と五人囃子にも名前を付けて、折り紙で作った名札を飾ってあげました。

おすすめポイント

お雛様が名前が欲しい!とおしゃべりを始めるユニークなお話です。

ゆりちゃんに名前を付けてもらって嬉しくて仕方ないお雛様たちが可愛らしく、お互いに名前を呼び合う姿が微笑ましいです。全員に素敵な名前をつけて、名札を作ってあげるほっこりするラストも魅力的です。よく見ると牛車の牛にまで「ひろぶみ」というかっこいい名前が付けられているというクスッと笑えるおまけ付きです。

見返しには、最後に飾られているチューリップ名札の折り紙での作り方が載っています。作ってみたくなるような、春らしくて、可愛い名札です。

無邪気なお雛様たちが愛らしく描かれていて、お雛飾りが身近で愛おしい存在に感じる、ファンタジックな絵本です。

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